ラーメン屋は炒飯の味で通う回数も変わる

高木純です。

ラーメンが好きで、自分が住んでいる地域はもとより、
旅先などでも欠かさず食べている人はこだわっているポイントが違います。
麺やスープ、トッピングが美味しいのはもちろん、その他のサイドメニューとのバランスも評価の対象になっています。
いつも行列ができているような人気のあるお店は、
麺類と一緒に頼める炒飯が美味しいことがその理由となっているようです。

餃子やおにぎりではなく炒飯であることが重要です。
なぜなら、その他のサイドメニューはそれだけでも白米と共に出せば、
麺類とは関係のない定食になってしまうほど味の存在感が強いからです。
人気のあるお店の炒飯は、まずそのサイズが絶妙です。
メインは麺類を食べに来たのだけれど少し満腹になるまでには量が物足りなかったりするときに、
ちょうど食べきれるくらいのサイズなので安心して注文できます。
場合によっては麺類の替え玉も頼むことがあるため、
あまりに量が多い炒飯は敬遠されます。
味が濃すぎず薄すぎず、量の少なさをカバーするくらいの風味に抑えられているのも人気の理由です。
炒飯は別メニューにあってその量を少なくしただけのサイドメニューであれば、
もしかすると風味がメインである麺類に勝ってしまう恐れがあります。
これではどちらがサイドかわからなくなりますし、せっかくの麺類の味が楽しめません。
その点、人気店では量だけではなくメインの麺類に合わせて味付けが調整されていて、
一緒に食べても勝ちすぎないバランスが保たれています。
もう少し凝ったお店になると、炒飯の風味が何種類か用意されているところもあります。
これは、その店で出している麺類の種類によります。

たとえば、豚骨と醤油、海鮮風に中華風などさまざまな麺類のメニューがあるのに、
炒飯が1種類では一緒に食べたときに合わないものも出てくるでしょう。
そこで、それぞれの麺類にマッチするように炒飯も具の味の濃淡や油の使い方、
卵を多めに入れて淡い味付けにしたものなど種類を増やしてサイドメニューとしているわけです。
やはり人気のあるラーメン屋は、麺そのものや出汁にこだわるのはもちろん、
同時に出すサイドメニューの味にも多分なこだわりが見られます。
季節を問わず、1年を通してよく通うお店には一緒に頼みたくなる美味しい炒飯の存在があるのではないでしょうか。